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「どうせやらなきゃ納得しないんだろ」
「ええ、まぁ」
「まず彼女を連れて市役所に行け」
所長は萌の方を見る。
「はい」
「父親と離婚をして出て行った母親と、どうしても連絡を取る必要があると言えば、もしかしたら住民票の転居先を教えてもらえるかもしれん」
「なるほど」
「今時は何でもかんでも個人情報保護法だなんだで、オマエが行っても絶対に教えてもらえないからな」
「はい。分かりました」
鷹斗は頷いた。
「じゃあ萌ちゃん。一緒に市役所に行こう」
「はい」
萌が頷く。
「まずは母親がどこに行ったかを、順を追って調べて行くことだな」
「分かりました」
鷹斗は所長に向かって頷いた。
「じゃあ私たちも」
そう言ってすずの母が立ち上がる。
「ええ、行きましょう」
その言葉を皮切りに、全員が立ち上がった。
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