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「警察がそんなの一々相手にしてくれますかね?」
鷹斗が助け舟を出してやる。
自分自身がこの件に何より興味があって調査をしたくなったことと、それをすることで、美桜ともう少し親密になれると思ったのだ。
「所長、これ俺に調べさせてもらえませんか?」
「はぁ? あのなぁ島村くん。調べると言ったって、そう簡単じゃないんだぞ」
「それは分かってます」
「いや、分かってないだろ? いいか。今時はどこに行っても、個人情報保護だのなんだので、中々教えてもらえないうえに、彼女の母親は広島に帰っている可能性だってある」
「そりゃそうですけど」
「広島に土地勘はあるのか?」
「いえ、ありません」
「そもそもあったとしても、広島なんて一口で言っても、広島のどこかすら分かってないんだぞ。どれだけ広いと思ってるんだ?」
「それは……」
「それになぁ、金だって幾らかかると思ってるんだ。その調査費用は出るのか?」
所長は厳しい目で見つめてきた。
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