初陣編_伍
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労災だから、と支払いは鏡がしてくれた。 恐縮する私に、結が耳打ちする。 「いいの、いいの。たっぷり払わせれば!」 耳元近くまでに来ていた結に驚いて振り返ると 結は悪戯な笑みを浮べていた。 結は支払いで少し離れた鏡に聞こえないように、密やかに話す。 「あの人、私のことを、お嬢様、なんて言ったけど・・・ あの人の方こそ、 この病院を丸ごと買い取るくらい 一瞬で出来るほどの大金持ちなんだから。」
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