初陣編_伍

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  鏡がソッと私の左手に触れる。 「・・・痛みはどう?」 大丈夫です、と私は微笑む。 鏡は前を向いたまま、 そうか、と呟き、私の手をその大きな手で包む。 鏡は病院につくまで、私の手を離さなかった。 それを居心地が悪いと感じることも無く、私はそのままにした。 鏡を男として意識することはもうなくなったし 鏡の優しさは私を女として見ているからではない・・・気がした。
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