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30分もしないうちに、眼鏡を掛けた女医が現れる。
「真さん、お久しぶり。」
ああ、と鏡が顔を綻ばせる。
「結、久しぶり。元気だったか?」
ええ、と結は笑った。
私に向き直って、手を伸ばす。
「真田結(サナダユイ)と申します。
柏原さんの担当です。」
鏡が怪訝な声を出す。
「副医院長のお前が出張る必要があるのか?」
私は握手に応じながら、えっ?、と声を上げた。
目の前の女性は
彼女の放つ落ち着いた雰囲気と白衣の威厳を足して考えても
私よりかなり若く見える。
そんな年齢の女性が副医院長とはどういう事だろう?
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