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私はどうも、医者と言う人間に弱い。
祖父母の家の近所の診療所にいた、老医師は豪快な人で
無茶をしてはよく怒鳴られ、幼い頃は恐れたものだ・・・
だが、いつだって、
地域の人のために働いてくれている彼を嫌った事はない。
最後の家族である祖父に置いてかれて、
一人ぼっちになった私の様子を事あるごとに
見にきて、助けてくれたのも、彼と彼の家族だった。
・・・。
私を押し付けあった親類より、ずっと、
私にとって身内に近い存在だ。
老齢な彼が亡くなったら、心が千切れるほど泣くだろう・・・
だが、父が亡くなったと聞いても、私は泣けないかもしれない・・・
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