初陣編_漆

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  うーん、と佐野は考えながら、言葉を砕く。 「考え方がコンピューターみたいなのよね。 1と0でしか判断できないから、人の感情に無頓着。 でも、だからこそ、 プログラムを書くのはとても正確で、早い。 だけど、自分と同じ能力を持たない人間を認められない・・・ いや、多分、理解できないから、誰のこともわからない。 そして、彼のことも誰もわからない。」 ああ・・・、と私は曖昧な同意を示した。 そうかも、と思う部分はある。 だが、正直、 私は神田と言う人間自体を理解しようと試みた事がないので よく分からなかった。
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