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拍子抜けするようなその口調に
綾香も一瞬怒気を抜かれ、結を見た。
結は看護婦たちを外に出して、
ゆっくりと私たちの元へ歩いてくる。
「・・・本当にいいのかしら?
このようなことをなさって・・・
真さんがお知りになったら、お怒りになるのでは?」
ギュッと下唇を噛んだ綾香は、今にも泣きそうな顔だ。
だが、私は心の中で別のことを叫んでいた。
『そうじゃないでしょうが!!』
第3者である結が、私が鏡の恋人ではない、と真実を
明かしてくれさえすれば、全ての問題は解決する。
だが、それは私が言ったところで、押し問答になるだけだ・・・
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