初陣編_拾肆

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  結はニコニコと私の隣に座り、看護婦が持ってくる紅茶を飲む。 「すっかり熱が下がって良かったわ。 来週には、人間ドック、受けれそうですね。」 ええ、と私は頷く。 その時、視線を感じて鏡を見る。 鏡はなぜか私を見つめていた。    「どうかしましたか?」 鏡は、いや、と答えて、また新聞へ目を落とした。 私と結は顔を見合わせて、首を傾げた。 その後はいつも通りの手順を踏む。 鏡が出て行き、 肩の治療中にモルモットにされ、くたびれ果てて寝る。 結はとにかく私の過去を知りたがった。 ・・・でも、私は自分の過去を思い出したくなかった。 毎日その攻防が繰り返され、精神的疲弊を感じる。
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