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次の標的となる人間を探すべく、再び視線を右へ左へと動かしていたとき。
「だめっすよ…アズナちゃん」
龍の脚に懇願するようにしがみつく者達がいた。
勿論、暴走する龍の巨体をたった3人の力で止められるはずは無いのだが…
「アズナ、やめて!」
「世話焼かすんじゃねぇよ!」
それは龍にとって大切な…何よりも大切なもの。
彼等が人間でなかったことは幸いだった。
もし人間であったならばすぐに炎に焼かれていただろう。
龍は悩んだ。
飛んだ理性を少しだけ取り戻し、彼等をどうするかと。
そうしてしばしの苦悩の後、龍は答えを出すのだった。
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