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その時、鏡が駆け込んできた。
水曜の昼間、というのに、仕事を抜けてきたようだ。
「・・・・何をしているっ!」
静かに声を荒げた鏡に、私ですら、ビクッと身を竦めた。
綾香はポロポロと涙を零して、鏡に縋る。
鏡はそんな綾香に静かに叱責する。
「・・・出て行け。
・・・・・・これ以上、俺を怒らせるな。」
綾香は震える声で、叫ぶ。
「なんで、いらっしゃったの?
あれほど、1度お会いしたい、とお願いしても
来て下さらなかったのに・・・
・・・。
この子が、それほどまでに、大切、ですかっ。」
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