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その時、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して
傍観していた結が私と綾香の間に立ちはだかる。
「由紀さんのせいじゃないわ。」
鏡が怪訝な顔で、結を見る。
綾香も呆然と結を見ていた。
私も思わぬ援軍に、結を見上げた。
結はにっこりと毒を放つ。
「今の真さんの相手は、私、よ。
・・・私たち、ヨリを戻したの。
私はそもそも結婚なんてしたくないし、望んだこともない。
そういう意味で、
真に真さんと一緒にいられるのは、私、だけ・・・
真さんが誰とも結婚しないという信条を持っていることは
貴女もご存知のはずじゃない?
だからこそ、おじ様たちは、真さんを諦めて
武人さんを後継者にお選びになったのでしょう?
それに、貴女は、鏡家の嫁になるために選ばれた人。
鏡家を継がない真さんの嫁にはなれないわ。」
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