初陣編_拾陸

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  その時、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して 傍観していた結が私と綾香の間に立ちはだかる。 「由紀さんのせいじゃないわ。」 鏡が怪訝な顔で、結を見る。 綾香も呆然と結を見ていた。 私も思わぬ援軍に、結を見上げた。 結はにっこりと毒を放つ。 「今の真さんの相手は、私、よ。 ・・・私たち、ヨリを戻したの。 私はそもそも結婚なんてしたくないし、望んだこともない。 そういう意味で、 真に真さんと一緒にいられるのは、私、だけ・・・ 真さんが誰とも結婚しないという信条を持っていることは 貴女もご存知のはずじゃない? だからこそ、おじ様たちは、真さんを諦めて 武人さんを後継者にお選びになったのでしょう? それに、貴女は、鏡家の嫁になるために選ばれた人。 鏡家を継がない真さんの嫁にはなれないわ。」
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