3 ドキドキのゆくえ

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ホームルームが終わると、ノブ君はいつも通り鞄を肩にかけ、タケ君達とともに体育館横にあるバスケットのリング下へ向かった。 これはサッカー部を引退してからのノブ君の日課。 学校と塾通いだけになって面白くない、と始めた気晴らしで、3オン3とか1オン1とかゴール下でのせめぎ合いを楽しんだり、3ポイントシュートとかダンクシュートなんかも練習したりしている。 最初はノブ君の他にタケ君、高田君、野々村君と4人だけだったけど、今では元バスケ部員や他の人も加わって、いつも10人ぐらい集まるようになっていた。 そして、それを見守る女子もチラホラ… 私もその1人だったりするんだけど。 今日も普通に出て行く後ろ姿を見送りながら、気にかけられてないんだな~と悲しくなった。 バレンタインデーもホワイトデーも嫌いになりそう。 両方とも、もう一生無くていいよ。
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