5…いつもの二人

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一緒に居る時は、言えないけど。 いつも有難う、永田。 頑張れだなんて、本当は女である私が、私を支えてくれてる永田に、毎日言わなくちゃいけないのに。 いつも永田は、すぐにめげちゃう私に、頑張れと言ってくれる。 きっと、いろんな食材で作った、おいしいご飯が、たまには食べたい時もあるのだろうけど。 「俺は偏食ねぇし」って。 代わり映えしない私の、カレーや麻婆豆腐、美味しそうに食べてくれる事に、改まっては言えないけど。 いつも有難う、永田。 一人になるとね、涙ぐんじゃうくらい感謝してるの。 永田の…。 限りなく広くて…。 限りなく深くて…。 限りなく柔らかくて…。 限りなく温かくて…。 そして、限りなく優しいこの感覚に。 他人は所詮他人だと。 調和なんて、100%取れる訳なんてない。 それが例え恋人同士でも、結婚相手でも。 そんなふうに、私は歪んだ考え方をしていたけど。 永田と居ると、それは違うのかも知れないと思えてくる。 だってこんな私に、明らかに永田は調和しようとしてくれているのが、分かるから。 無理してる?… 無理もたまには、してるよね?…
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