3杯目 / 饗宴は仲間と共に

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「やめなさい二人とも」 菓子折を食べていた少女の声で二人はぴたりと動きを止めます。なんかオイドさんやドルネダさんもどことなく緊張している気がしますね。 な、何か始まるんでしょうか......? 「良い?あなた達はBBBの一員、つまりここの顔と言ってもいい存在なの。それなのにこんなみっともない姿を彼女に晒して恥ずかしいとは思わないのかしら?」 「っ......」 「......」 「少し反省なさい。っと、シラヌイさん、でよかったわね。美味しいお菓子を持ってきてくれて本当にありがとう。本当は私たちがなにか用意しなければいけなかったのに」 すごくしっかりした女の子だなぁ、と思う反面初対面で菓子折をひったくった彼女と同一人物には見えなかったりする。多重人格というやつなのかな? 「最後になっちゃったけど自己紹介させてもらうわ。私はアレイア・フィート・ティグニス、この『BAR.BlackBox』オーナーよ。皆からはお嬢なんて呼ばれてるけど、好きに呼んでちょうだい。あ、新しく可愛い呼び名でも考えてくれてもいいわね」 どう?と詰め寄ってくる。間近で見るとますます可愛い、というか整ったきれいな顔だなぁと感心してしまいます。私にレズの気はありませんよ?
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