3杯目 / 饗宴は仲間と共に

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「なんだよレト坊って!馬鹿にしてんのかドル兄!」 「ははははは冗談だよ」 「わざとらしいッ」 仮面の人はレトレス君?の頭をわしゃわしゃと撫でくりまわし、やられてる本人もそこまで嫌がっては居ない様子。 「おっと、次は僕の番かな?」 ひとしきり(10分くらい)撫で続けた仮面の人が突然話を戻した。レトレス君が幸せそうな顔で撃沈しているのは気にしなくても良いみたい。 「僕はドルネダ・エルテインウット。あそこのオジサンより若い好青年だからハルカちゃんには親しみを込めて『お兄ちゃん』って呼ばれたいかな」 「誰がおじさんですか!」 「やだぁオイドのオジサマ怖いよぉ」 「気持ち悪い動きしないでください!それに私はまだオジサンなんて呼ばれる歳ではありませんよ」 「え、えーっと......じゃあ、お兄さん?」 聞こえたかな?言い合いの合間に小さく呟いたくらいの声量だったと思うんだけど...。 なんて心配は不要だったらしい。 「うん!いいね!若いっていいね!」 「わざと言ってますねミスター・ドルネダ」 「もちろん!」 ああ、なんて清々しい返事。きっと仮面の下には清々しい笑顔が浮かんでいるに違いない。 「フシャー!なんですの貴女!アレイアお嬢様の暴走を止めた良い奴かと思ったら貴女もドル様狙いでしたのね!私、こんな女は認めませんわよ!」 「え?えーっと...」 横から、というか斜め下方から声がしたと思うとゴスロリファッションの小さい女の子がフリフリのドレスと傘を振り回して叫んでいます。 言った内容で何となく察したんだけど、これは新入りの(てか結局私は何のためにここに?)私が口出しして良いのだろうか。悩むところである。 「ふん!わたくしはディマータ・オンブリジュ。貴女に好き勝手はさせませんわよ!覚えておきなさいっ!」 「はぁ...」 「落ち着いてくださいディマータ。まだ紹介が終わってないのですよ」 オイドさんはカウンターでグラスを磨いている白髪のおじさまに視線を配った。 おじさまは優しい笑顔で軽く一礼され、私もあわててお辞儀をした。
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