春夏秋冬 ― それぞれの恋 ―

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  《一夏 -Itika-》 スクランブルの交差点 雑踏に聞こえた懐かしき声 直ぐにあなたと分かったわ 身体の中を突き抜ける 低くて甘いセクシーボイス あなたの声が好きだった 囁く声を聞く度に 心が震え身体が火照る ねぇ 知ってたの ずるい人 狂わすためにそうしたの あなたの声に踊らされ 私は夜に舞うのです 光の下に出たいけど 灯りの下しかいられない 深海に住むラティメリア 熱い太陽感じたい 暑い真夏を感じたい 制したあなたをふりほどき 真昼の光へ飛び出した スクランブルの交差点       警笛に消えた懐かしき声  †220615    
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