共闘編_玖

2/7
前へ
/40ページ
次へ
  鏡が誰かに捕まるたび、一歩下がって浅く会釈する。 鏡が私を紹介して、 私は小さな声で、始めまして、と言う。 多くの人がお世辞を惜しげもなくいい、鏡がそれを受け流す。 私はその間、伏し目がちに、微笑んでいれば良い。 鏡たちの話が終わったら、最後に、小さく頭を下げて、別れる。 ・・・その繰り返し。 大分、その異常な環境にもなれた頃、要に出くわす。 「わざわざ、ありがとうございます。」 私は微笑む。 「こちらこそ、 このような素敵な場所にお招き頂き、ありがとうございます。」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加