共闘編_捌

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  「満開に咲いた花より、 咲く前のはちきれそうな蕾が私は好きなの。」 祖母は少し奇天烈な人だった・・・ 祖父の家は山奥の小さな集落で、 いくつかの小作人を使う、一応、地主と呼ばれる家の1つだった。 だが、曽祖父を戦争で亡くしたことで 世間知らずだった曾祖母が騙され、多くを失った。 残ったのは、家の周りの田畑と裏手にある雑木林、 そして、小作人とその家族たち・・・ 祖父は家族たちを守るため、必死に働いた。 役に立たないと皆に言われた雑木林まで耕し、なんとか食いつないだ。 ・・・少ない糧を、皆に分け与えるような人だった。 そんな祖父が、自分の幸せのために 我が儘を貫いたのが、結婚、だった。
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