花に嵐編_弐

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  そうですか、と私は流した。 「申し訳ありませんが、今回の契約は?」 コイツ、と巧が斉藤を叩く。 私は斉藤を見て、再度確認する。 「斉藤様もよろしいでしょうか?」 もちろん、と斉藤は頷いた。     巧が強引に話を戻す。 「・・・あの日からずっともう一度会いたいと思っていたんだ。 こんな風に会えるなんて、奇跡だよ。」 私はやんわりとそれを流し、立ち上がる。 「・・・偶然は、結構、よくありますね。 では、今日はこれで。 正式な見積もりが出ましたらお持ちします。」 待って、と巧が私の手を取る。 私は振り向き、その手を取り返す。
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