花に嵐編_壱

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  いつも通りの、深夜残業中、坂口が現れる。 「社長の知り合いのカメラマンが送ってきたものです。 一枚、由紀さんに・・・と。」 ありがとうございます、とそれを受け取る。 それは会場入り口で撮られたもので 鏡とのツーショットのスナップだった。 あんなに緊張していたが、ギリギリセーフだった。 そこに切り取られた一瞬は、鏡と微笑み合う姿。 激動の1日を思い出し、穏やかな気持ちになる。 すると、 私の後ろから写真を覗き込んできた矢田トリオが 失礼なことに、私の顔と写真を見比べ、呆然としている。
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