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それから数日後、俺はすっかり男の子たちが話してたことなんて忘れていた。
営業の仕事も一段落し、今はほとんどデスクワークになり、今度は資料まとめなどに追われていた。
毎日毎日残業で、帰ってきたら何もする気がなくなるほど疲れていた。
この日も、帰宅と同時にベッドへと倒れこんだのだった。
はぁ…、疲れた。
たまにはこんな生活から離れてのんびりしたいぜ…!
そう思ったのがまずかったのか…。
チャラララーン♪
携帯のメール受信音がする。
携帯を見ると、アドレス欄が空白だった。
「なんだ、これ?」
思わず呟く。
【おめでとうございます!この度、あなたを異世界へご招待することになりました!この機会にぜひどうぞ!】
メールを開くとそう書かれていた。
その下に
【異世界への扉はこの先】
と書かれていて、その更に下にURLが表示されていた。
なんだこれ?
一瞬戸惑ったが、ふと、数日前に公園で聞いた小学生の会話を思い出す。
あぁ、なんか異世界に行けるとかってやつか…
ほんの出来心だった。
あの噂を信じてたわけではなかったが、もし本当に異世界に行けるなら面白いな?程度だった。
一瞬ためらったものの、URLをクリックする。
途端に画面が光りだした。
あまりの眩しさに思わず目を閉じる。
光が徐々に消えていくのを感じ、ゆっくりと目を開けた。
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