花に嵐編_肆

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花に嵐編_肆

  朝一番、 私は自席に置かれた大きな花束に目を見開く。 送って欲しい、と頼んでいたデータと一緒に送られたのは 豪華な黄色の百合の花束。 すっげ・・・、と山田は感心したように呟いた。 私は添えられたカードを開く。 『昨夜はとても楽しかったよ、ありがとう。』 毎度のことながら、失礼なことに 背後から覗き込んでいた矢田達が食って掛かる。 「由紀さん、楽しかったって、何?!!」と山田。 「すっげぇじゃん、玉の輿だよ!!  由紀さん、逃したらダメだよ!!」と山内。 「だから、気をつけてっていったでしょうがっ!!!」と矢田。 三者三様に、あらぬ方向で、大騒ぎしている。
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