花に嵐編_肆

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  どうすべきか判断がつかず、深いため息が落ちる。 そもそも、一緒にいるだけで疲れる巧は論外だが、 私は恋愛をする気がない。 無理に蓮を忘れようとしても無駄だった。 だから、この気持ちが消えるまで、誰とも始めるつもりは無い。 もし、万が一、 蓮を超えるほど好きだと思えるような大恋愛が もう一度あれば別だが、私はそれまで独りでいい。     私は、もう、独りで生きていく覚悟を決めた。 今の私には、 やりがいを感じられる仕事と私を信じてくれる仲間、 家族のように心配し、大切に思ってくれる大切な人たちがいる。 これ以上、望むほうが罰当たりだ。
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