花に嵐編_肆

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   はぁ・・・、と私は物凄い重いため息を吐き出す。 ギャァギャァと騒いでいた3人がピタッと動きを止める。 ・・・彼らには続く言葉が分かっていたようだ。   ピシッと直立し、宣言する。 「さっさと、仕事、しますっ!!!」 私は疲れたように頷いた。 3人が去って、机に置かれた花束を見下ろす。 『どうしようかな・・・これ・・・』  さすがに顧客から届いたものを邪険にできない。 だが、この殺風景なオフィスに ここまで豪華な花を飾るのは、おかしい。 ・・・家に持ち帰るのだけは、絶対、やだ。
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