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何度読み返しても変わらない内容に、繁は行き場のない怒りをぶちまける。
「な、なんだよ、これ。ふざけんなよ!!」
このメールから読み取れることは三つ。
嶋崎が死んだのは、やはり繁のメールのせいだということ。
それ故にこのメール、復讐メールが本物だということ。
そして、何故か人を殺せるという呪い、それが今は繁に向けられているということ。
それを理解した途端、繁は家から逃げ出した。
ここに、このままいたら殺される。
ここじゃないどこか遠くへ。
その考えのもと、繁はがむしゃらに走った。
途中で幾度となく通行人に当たったが、謝ることもせずにそのまま走り続ける。
「何なんだよ!! なんで俺が死ななきゃ・・・!! 大体、んなことどこにも書いてなかったじゃねーか!!」
そう叫び、走りながら手に持ったままだった携帯を操作し、昨日もらったメールを開く。
まず、件名に書いてある“よく読んで使うか決断しましょう”という注意書きが目に入った。
「読んだよ! しっかりと!! でも、どこにも呪い返されるなんて書いてなかっただろ!?」
人目も気にせずに、叫ぶ。
そうすることによって恐怖を紛らわせようとしていた。
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