第1章

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『ねぇ、今日の夕飯は君の好きな手巻き寿司でいい? いいよね。最後の晩餐だもの好きな物食べなきゃね。 待っているからね。早く帰ってこないと怒っちゃうからね』 誰だ、誰だ、誰だ。 元カノか? いや違う。今住んでいる場所を知るはずがない。 その前に、結婚したって誰かから聞いたぞ。 じゃ誰だ? 俺のメールアドレスを知っている奴で俺の部屋に入れそうな奴は……。 友達の悪戯とも思えない。 そんなに親しい友達もいない。 俺は寂しい奴だからな。 ってそうじゃないだろう。友達がいたとしても鍵は持っていないだろう。 そんなことはどうだっていいさ。 とにかくこのメールを送ってくる人物を特定しなくては。 マンションに帰って確かめるしか方法はないのだろうか。 その前に変なこと書かれていなかったか? そうだ『最後の晩餐』って。 どういうことだ。 再びメールが。
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