第1章

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気がつくと真っ暗な空間にいた 前も後ろもわからない、自分が今立っているのか寝そべっているのかもわからない 奇妙な夢だと思いつつも嫌にはっきりとした意識が不安を煽る 「ここはどこだ?」 思わず口に出た言葉を合図のように目の前に二本のロープが現れた 一本は赤いロープ もう一本は青いロープ 暗闇の中ロープだけは、はっきりと見える 不気味な光景に戸惑っているとおそらくは上の方から声が聞こえてきた "赤と青どちらか一方のロープを切ってください" 突然の声に心臓が飛び出るかと思った "赤いロープを切ればあなたの知らないどこか遠くの10万人が死にます" "青いロープを切ればあなたの最愛の女性が死にます" "どちらも切らなければ10万人と最愛の女性が死にます" "赤と青どちらか一方のロープを切ってください"
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