おじいちゃん

4/8
前へ
/14ページ
次へ
 今までに無いくらいに、叔母さんたちが頻繁にお見舞いに来るようになった。  何だか苦手で、祖父の部屋に近付かなくなった。  帰り間際、 「おじいちゃんが寂しがってるよ。傍に行ってあげてね。陽司君が傍にいるのが一番うれしいんだから」  僕の心を見透かすように言われた言葉。  叔母さんが帰ると同時に祖父の部屋に入った。 「陽司か?」 「うん、大丈夫?」 「学校はどうだ。ちゃんと勉強してるか?」 「うん、頑張ってるよ」 「そうかそうか、賢いなぁ」  祖父は何時だって、無条件に優しい。 どんなことがあっても僕の味方だ。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加