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僕は三人兄弟の末っ子。
祖父は自分に似ていると言う理由でめちゃくちゃ僕を可愛がった。
何処に行くのも一緒で、散歩だと言っては、あちこち連れて行かれた。
「あらぁ、大橋さん。良いお天気で…お孫さんですか?可愛いお坊ちゃんで」
「はいはい、可愛くて可愛くて」
「ぼく、おじいちゃんそっくりね」
いつもこうだ、決まって“おじいちゃんそっくりね”と言う言葉。
それに対して祖父の機嫌が良くなる。
僕はあちこち連れ回されるのもあまり好きではなかった。
そして、子供心にも大人って心にも無いことを言葉にするんだなぁと感心していた。
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