おじいちゃん

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 僕は可愛い子供ではなかった。 廻りの人たちの機嫌を窺って、笑っているけど笑っていない。  可笑しいと思い込もうとして笑うような可愛げの無い子供だ。 それでも、祖父だけはどんなに僕が悪たれても、可愛い可愛いと頭を撫でてくれた。  小学校に入ってからは、あまり連れ歩かれることも無く、一緒にテレビを見るくらいで、家の中で過ごした。  そんな祖父が、病気になり寝たきりになった。
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