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揚羽が胸のあたりに手をあてて、押し当てる。小学生の幼い身体には、蛇目のような大きな胸はない。将来に期待するしかないのだ。
「なんですか、それは、わたくしへのひがみですか」
一方、こちらの幼女メイドは、かつて成人女性くらいあったのだけれど、とある一件で幼女となり、胸もペッタンコになった。つまり、萎んだ。
「私は貴女になんか興味ないし。私は将来性、あるし、山都お兄ちゃんメロメロにしちゃうもん」
「貴女だってさして変わらないじゃないですか。そういう邪念を抱いていれば一生、ペッタンコですよ」
「やるの?」「いいですよ」
揚羽と陰火が両手を構え、お互いの頬をギューッと引っ張った。ジクジクと頬が痛むが先に手放したほうが負けだ。負けられない戦いが今、始まろうとして、
「ハイハイ。そこまでですよ。二人とも。とにかく蛇目……ちゃんを屋敷に連れて行きましょう。話はそれからです」
我らがお母さん的なポジションの真朱の一声により、一刀両断された。
「私の扱いが、ちょっとおかしくない?」
ちゃん付けされた、蛇目が不満を言ったが誰も無視した。
「下着は新品の奴を買ってきました。服は私ので我慢してください」
子供になった蛇目は本日、二度目の着替えを済ませて、居間に集まった。全員で卓袱台を囲んでこれからの対策を考えようということになった。
「まず、確認することですけど、蛇目さんが、蛇目ちゃんになりました。大人のお姉さんから、同級生になりました」
「わざわざ言わなくても、普通に子供になったでいいと思うよ? 真朱ちゃん」
「見事なものね。どこかのメイドとそうだけれど、人ってこうも簡単に幼児化するものなのかしら?」
「なんですか、鏡子。わたくしへのあてつけですか。永遠、その姿の貴女だけは言われたくないのですが?」
「幼児化。幼児化するなら山都お兄ちゃんだったらよかったのにな」
それぞれが勝手にしゃべりだした。これでは収集がつかないと真朱は、パンパンと手を鳴らした。
「静粛に、静粛にですよ。皆さん。今後の対策として、山都様が帰ってくるまで待って」
「そっ、それはダメ!!」
と蛇目は言った。
「山都くんにだけは知らせたくないんだ。よく考えてみてよ。いつもの展開だとどこかの女の子が登場、山都くんに救われるからねぇ」
だからと、蛇目は言う。
「今回は、私達だけで解決しよう」
それにと
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