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私は構わず続けた。
「担当は替えたほうがよさそうですね。
ここまで来ると、仕事に支障があります。
ご安心ください。
弊社には優秀なSEが揃っていますので、確実に引き継ぎます。
明日、昼過ぎには
新しい担当からご連絡するようにいたしましょう。」
巧の腕から力が抜けたように、ブランッと花束ごと下がる。
私は身構え、後ず去りたい気持ちを必死に踏ん張り
その、何の感情も移さなくなった巧の瞳から目を逸らさない。
「私への個人的な連絡はもう今後一切しないで下さい。
その花を頂くこともできません、お持ち帰り下さい。」
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