波乱の文化祭

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「音響係なんです!」 「じゃあさっさとそう言え。バーカ!」 まっ、誰しもそうだろうけど、そこもサオピーと同じような返しになりますよね。 「じゃあ、俺中入って着替えてくるからここ見張ってろよな」 「なんで?この教室鍵ついてるよ」 「知ってるヤツが外にいんのに、鍵をカチャッてかけるのってなんか抵抗あるからイヤだ」 「何そのこだわり」 「なんでもいいじゃん。ヤなもんはヤだから、見張ってて」 「了解!」 「キモッ。素直すぎだし。じゃあもう一つ素直になってやってみてよ」 「何を?」 私のポニーを指差し、 「俺がさ、馬みてーな髪型嫌いだから、お前のそれ、目障りなの。はずしてみてよ」 と、ワガママヲイウアスカ。 ゴカンベンヲ……。 「はずすのはムリ」 いくら大好きな飛鳥くんの頼みだからって、私だってこのヘアースタイルにこだわりを持ってんだ。(私というかうちのママさんがね) 「あー、いいって。今のその髪型が嫌いっていうのは冗談。素直じゃねぇんだわ、俺。 ただ他の髪型見たことねぇから見てみたかったというか、ただの興味本意だから。じゃあ着替えてくる」 ガラガラーーー 入って行っちゃった。
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