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ちょっと何?何?今のセリフ。
他の髪型を見てみたかったっていう嬉しい言葉を言った挙げ句、興味本意と言って落とすって……。
言葉のテクニシャンだな。
しかも、少しキュンッてなったよ、私。
「あっ、そこの女の子。この人ってこの学校の生徒だよね」
この学園の女子にそう聞いているのは、他校の女子だろう。
私服を着たゆるふわパーマの色白美女。
ん?
写メを女子生徒に見せてるけど、誰なわけ?
男子?女子?
なんとなく気になるような、ならないような。
彼女たちの後ろに回り込み、その写メをガン見する私。
そしてまた教室の前で見張り番。
その行為、時間にして5秒弱。
あれは……あれはそうだよね。
間違いない。私の好きな人ーーー
飛鳥くんだった。
「あー、この人なら知ってる。
滝飛鳥くんだよ」
「へぇー、この人飛鳥くんって言うんだ。
ありがとう!」
飛鳥くん。キミ、他校のベリービューティフルな女子にモテてるよ。よかったじゃん。
あーあ、心にもないことをなぜ言うかねぇー。
たとえ心の中だとしても、よかったって言葉は言いたくないじゃんよ……。
「私、隣町の高校に通ってるんだけど、偶然この人を見て、あまりのかっこよさについついこっそり写メったってわけなの。
いやぁー、彼氏いるんだけどね」
えぇ~~!?じゃあダメじゃん!!
絶対ダメ。飛鳥くんを誘惑するな。諦めろよ、バカヤロ~~~ッ!!
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