7人が本棚に入れています
本棚に追加
/92ページ
「よかったぁ~」
「よかったじゃねぇよ。危なっかしい。
こんな真っ赤なフリフリドレス着ただけで女だと証明できるって考えが安易すぎんだよ」
「……うん。ごめん」
「『コノアマッ!』つってお前、殴られるかもしんねぇんだからな」
「……うん。うん」
「でも……サンキュー。
むちゃくちゃだったけど、お前が俺を守ってくれたことには変わりねぇよな」
「……そうでしょ?」
「調子にのんな」
「……はい。のりません」
「まっ、説教と感謝はここまで。この格好、勇気いったんだよね~」
「……はい。なんでも言うこと聞きます。
さっき約束したんで……」
「だよな。よしっ、考えとく」
うわっ、めっちゃ生き生きした顔してやんの。
飛鳥くんの要求って・・・・・・
お岩さんとか、マイケルのスリラーとか、古いけどダッフンダとかの格好で校内をねり歩かせるとか?
あ~怖い、怖い……。
「まあ、楽しみに待っとけよな。
よしっ、時間ねぇからファッションショー用の私服に着替えるとするか。
彩葉……」
「ん?」
「出て行って」
「え?あ……そうだよね」
でもさ、でもさっ♪
初めて飛鳥くんの私服見れる!!
絶っっ対にかっこいいに違いない。
AM11:00からのファッションショー。
実行委員としては、なんとか成功させねば!!
「じゃ、飛鳥くん。先に会場行ってるね」
「分かったから、回れ右~!」
「はいはい。出て行きますよーだ」
くるんっ。
回れ右をし、教室の出口に向かって歩き出しだ時、ドア付近に人影が……。
いや、でも気のせいかもね。
ファッションショー楽しみだなぁー。
最初のコメントを投稿しよう!