予感

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「発情した」 「今日はちょっと筋肉痛で身体がねえ……ってちょっと。キャハハ!やだくすぐったいってば!待った待ったちょっと待った!」  脇腹の弱い斗眞の身体をさわさわと擽ると、腕の中で暴れだした。擽るのをやめてもう一度ぎゅっと抱きしめる。 「ベッド」 「わかった。わかったからもう擽るの禁止ね」  昨日そんなに激しくした記憶はない。でも夕方からやってたし、無理な体勢させたかも……?  斗眞の身体に負担がかかってることはわかってる。だから今日は無理をさせるつもりはなかった。 「今日は挿れなくていいからさ。斗眞のとこすりあわせるの好きなんだよな。気持ちよくて」  想像しただけで下半身がむくむくと立ち上がってくるのがわかる。 「いいの?」 「いいの。ほら行こう」  テレビと電気を消して部屋に入り、まだ引いてなかったカーテンを閉めに窓へと向かう。 「あっ、今日は三日月だ」 「ホントだ。なんか可愛いね」  窓越しのを空を見上げる。隣に並んだ斗眞の手を握り指を絡ませ口元に引き寄せた。  手の甲に唇を押しつけ舌先でちょんと舐めたあと、見つめあったまま人差し指を咥えた。 「んっ……キスして」  顔を近づけながらおねだりする斗眞が可愛くて、いつでもオレを甘く誘うさくらんぼのような唇に自分の唇を重ねて舌を滑り込ませた。
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