予感

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 大混雑の食堂で飯を食ったあと、人がまばらな教室に戻ってきたオレと斗眞は机にだらしなく寝そべっておしゃべりをしていた。 「あれもうちょっとでクリアだったのになー」 「今夜やればいいでしょ」 「昨日で終わりにしたかったんだよ……」  今ハマってるポータブルゲームが徹夜すればクリアできるとこだったのに、いい加減に寝ろと斗眞にゲーム機を取り上げられ渋々寝ることにした昨日。  そのことを思いだし、嫌みったらしく斗眞を睨む。 「だって……ボク、正弥と一緒に寝たかったんだもん」 「!」  なんだこれは!斗眞の新しい技か?  可愛らしく首を傾け困ったように眉尻を下げている。  オレの機嫌を直す方法がレベルアップしてる……! 「とうま~」
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