予感

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 浴室に立ち込めている匂いにむせそうになりながら風呂に入り、村瀬さんからのメールのことを考える。  村瀬さんとオレの共通点、それは両親だ。ということは、親父となつに関してなんかあるのか?  なつとはよくメールしてるし、斗眞も去年の夏休みからたまにやりとりしてる。だけどなにかあったなんて聞いてないんだよな。  無意識にざぶんとお湯を顔にかける。 「くっせ!あー顔にかけちゃったじゃねえかよ……」  いくら考えたところでわかるわけない。とにかく明日の放課後にはわかることだ。余計なことを考えるのはやめよう。  風呂からあがると髪をざっとドライヤーで乾かしてから脱衣所をでた。 「斗眞髪~」 「ん、今行く」
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