予感

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 オレは変わらずA組だがそこには斗眞の名前があった。さすがにこれは理事長がやったわけじゃないだろうが、三年はクラス替えがないから斗眞とは二年間一緒ってことになる。  思わずガッツポーズを決めて一人喜んでいたが、早く見て戻らないと立花に怒られる。  もう一度A組から順番に見ていると、さっきは気づかなかった大河と立花もA組だった。 「マジか……」  これってやっぱり理事長が?  そう考えながら三人のところへ戻って報告するとそんなに驚いてない。何でだと不思議に思っていると、 「だって成績優秀者はA組だもん。でもちょっと心配してたんだよね。はぁ、よかった」  そんなこと知らなかったオレは斗眞に聞いてみるとやっぱり斗眞も知っていて、大河にいたってはわかっていたから興味がないような態度だったようだ。 「オレ知らなかったんだけど」  思わず尖る口。  そんなオレに構うことなく大河と立花はさっさと歩き出す。 「ボク言わなかったっけ?」 「聞いてねえ!」
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