予感

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 まあ何はともあれ四人はこれから二年間一緒ってわけだ。それは素直にうれしい。一年よりもさらに勉強はきつくなるかもしれないが、みんなと一緒なら頑張れる気がする。  先に行った大河たちを追うように、斗眞と新しい二年の教室に入った。オレたちは遅い方だったらしく、それから間もなく新しい担任が教室へとやってきた。  名前の順だからオレの前は斗眞でラッキーとか思いながらそれぞれが席に着き、窓側の一番後ろの席に座るオレが気づいたのは廊下側の一番後ろの席が一つだけ空いてるってこと。  新学期から休みかよと思っていると、湯原(ゆはら)と名乗った担任が編入生の存在を告げた。  途端に騒がしくなる教室。斗眞もオレを振り返り驚いた顔をしている。 「知ってた?」 「まさか。全然知らなかった。編入生とかあるんだな」
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