第42章：いつかの敵は、今日の仲間

純一が咲と電話していた、純一の受け答え。

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『私だ。今、良いか？』

『あんな脅迫文をよこして。お前たちは一体 何を考えているのだ？』

『そちらの者と交渉をしたい。息子を解放する手段は、身代金以外に他に無いのか？』

『実行犯は誰なのだ』

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当然だが、咲の声はマリアには聞こえなかったけど、純一の受け答えからして、咲は、何かを知っている。

純一さんが『実行犯』だなんて言葉を返す当たり、咲はその前の返答で、少なからずとも、優に関する現状を認めたはず。

マリアは、そんな予感がしていたのだ。