4人が本棚に入れています
本棚に追加
「その制服、結構似合ってるじゃん!!」
明るく話しかけてくるこいつ、一番の親友、拓真。
「・・・馬鹿にしてんの?」
不機嫌そうに返事をした俺、ヒロキ。
この物語の主人公の一人。
俺たちは今日から高校生になり、学校へと足を向かっていた。
「バカにはしてないけどさぁ・・・。一年の始まりだし、もっと元気出して行こうぜ!!」
拓真は少し顔を濁したがすぐに笑顔になり俺に言った。
「・・・元気だぜ?俺のことより、お前の学校あっちだろ」
俺はそう言い、反対の道を指さした。
「・・・遅刻するぞ」
そう言った俺の言葉に少し寂しそうな顔をしながら
「学校終わったら連絡しろよ!!皆で集まって報告会すっから!!」
しぶしぶ反対の方角へ向かう拓真に背を向け手をあげて分かったと返事をして自分の学校へと足を進めた。
俺たちは別々の高校に進学した。
詳しく言えば俺だけ別の高校に進学。
『皆で思い出作ろうな!!』
そう言ってグループで決めていた高校に俺だけ落ちたんだ。
最初のコメントを投稿しよう!