花に嵐編_拾壱

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  ガタガタと震える体と恐怖で廻らなくなった頭。 だけど、 この返答を間違えていけない、ということは分かっていた。 何もかもが凍りついた状態で、私は必死に思考した。 息を大きく吸い込み、目を閉じる。 今逆らうのは、得策、じゃない。それだけは分かる。 そして、 きっと、この状況下では交渉の余地もない。 とにかく、ここを出ることが最優先、だ。 逃げ出した後のことは、その都度、対策を考えればいい。
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