花に嵐編_拾壱

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  「でき婚で、親の自覚のなかった君の両親は、 ママゴトが現実だと分かると すぐ、父は仕事に、母は男に、逃げた。 そんな歪な家庭が完全に崩壊したのは、由紀さんが6歳。 母親が離婚届と君を置いて、家を出た。 父親は更に仕事にのめりこみ、君の存在を頭の中から消した。 そして、それから、父親は 視界に入る度、思い出したように、取りつかれたように 母親への怒りを全て、幼い君にぶつけ、背負わせた。 それから・・・・・・・・・・・・」 聞きたくないっ!、と初めて私は怒鳴った。
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