花に嵐編_拾壱
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過去を思い出したくない。 触れてはいけない蓋が、 忘れる事も、捨てる事も出来ずに 奥底に追いやったアノ蓋が開いてしまう・・・・・ 遼は私の激しい拒絶に目もくれず まるで物語を諳んじるように、 どこか懐かしげに、楽しげに、続ける。 「民生委員が介入し、 児童福祉局が重い腰を上げた頃 君は祖父母によってようやく、助け出された。 体中、痣だらけで、傷だらけで 体重は平均の半分ほどしかなかったね。」
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