花に嵐編_拾肆

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花に嵐編_拾肆

  右左はもちろん、上下すら分からない深い闇の中。 私は膝小僧を抱え、小さくなって目を閉じている。 ここがどこで、自分が誰かさえどうでもいい。 ここでジッとしていれば、大丈夫。 なんとなく、そう分っていた。 『でも・・・』 たまに聞こえてくるあの声はどこから来るんだろう・・・ たまに感じるあの暖かさはなんなんだろう・・・ とても、懐かしくて、とても、優しい気持ちになる。
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