花に嵐編_拾肆

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  拭ってもない涙がなぜか消えて 暖かな感触が頬を包む。 そう、ここに1人でいるはずなのに、 たまに感じる暖かさ。 幸せな気分になる。 安らいだ気分になる。 真っ暗闇なのに、 ここは凍える程寒いのに、 小さな光を胸に抱えたみたいな、そんな暖かな気持ちになる。 突然、 それが人の熱の暖かさだと気付いたのは 額に柔らかな温かみを感じた時・・・ そして、 脳に、心に直接語り掛ける様にその人は言った。 「・・・ゆき、愛しているよ・・・」
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