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「19:00まで契約してもらってるお宅なんだけどさ、実際、その時間まで勤務出来る人って、なかなかいないでしょ?・・・まぁ、その点、七瀬ちゃんは『プロ』だからね!安心して任せられるし・・・」
「いやいや、アレは宴会用の社内プロフィールだって言うから、ちょっとパンチを効かせてみただけで・・・」
「またまたぁー!七瀬ちゃんったら、『プロ』のくせに・・・」
「いやいや、ですから・・・」
そもそも単なる派遣だし・・・本気で「プロ」だなんて思っているわけではない!
もちろん、仕事に対しての責任感は持ち合わせているつもりだけど・・・
いつになく私を持ち上げようとする黒川氏に、そこはかとない不信感が募る。
私は「絶対に騙されない」という気概を持って、盛大に訝しげな視線を黒川氏に送った。
・・・すると
「実はこのお宅ね・・・めちゃめちゃお給金が高いんだよ!」
黒川氏が、ものすごーく悪そうな目をしながら言った。
「ほら、七瀬ちゃん・・・お金溜めて広い部屋に引っ越したい、って言ってたでしょ? たぶん、半年も通えば十分なお金が溜まると思うけど?」
・・・何と? 半年で?
「・・・どう? 魅力的な話でしょ?」
「ええ・・・まぁ・・・」
この生半可な返事とともに、私のタワーマンション行きは「決定」の運びとなった。
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