第3章

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やっぱり・・・出会い方が悪かったのだろうか? あの駅でのいざこざで、私は「嫌いな人間」というレッテルを貼られても仕方がないほどの暴言を吐いた。 まぁ、嫌われて当然なんだろうな・・・思いっきり、足まで踏んでるし。 でも・・・でもですよ! だったら、どうして肩揉みなんて・・・? フツー、嫌いな人間に体を触られるのなんてイヤだよね? 私だったら、絶対に半径1メートル以内には近寄って欲しくないし。 ああ、そっか! もしかしたら、指先が麻痺するほど肩揉みをさせる事で、嫌いな人間に報復をしているのかもしれない。 城崎さんは、そういうネチネチとした方法でしか人を追い込む事が出来ない器の小っさいネクラな人間・・・には見えないけど。 たとえ、そのような薄暗い人間だったとしても、だ! どうしても、分からない事がある。 散々お皿を探したあげく、『絶対にコレだ!』って言い張ったのは、誰のため・・・? やっと、あの鉢に似合うお皿を見つけて喜んでいたのは、誰のため・・・? 忙しい中、息を切らして帰って来る理由は・・・いったい、何? あーあ・・・考えれば考えるほど、謎は深まるばかりだ。
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